忍者ブログ
ξ引き籠もり中ξ
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

うぎゃぁぁっ!
ここまで来て煮詰まった。

って分けで、多分煮詰まった理由は読めば分かると思いますが、
なんかもー書いていて、だんだん雲雀が雲雀じゃねぇよっ…って思ってしまいましたよ。
感想聞くのって怖いけど、聞きたいモノだよね。(多分無いけどww

読んでいる人って、O嬢以外にいるんかいな?
O嬢、いつもありがとねー♪



 
 
 
心臓が爆発しそうな勢いで打ち付ける。
なんだ、なんだ!?
 
雲雀は後を追ってきているだろう人の事しか考えられなくなった。
 
日本に来ていて連絡すら寄越さなかったのに、何故自分を迎えに行こうとしていたのか。
それも、
『普通に会って嬉しかったら、抱きしめるだろ?』
 
嬉しかったって?
 
顔が熱くなるのが分かる。
 
そう、自分も嬉しかったのだ。
抱きしめられて嘘みたいに、幸せを感じてしまった。
 
胸の中に、小さな光が点りそれが大きく花開いたような感覚。
嬉しくて目眩すら覚えた。
あの大きな手に抱きしめられ続けたかった。
だけどそんな自分を曝すのもイヤだった。
 
だから――――
 
追ってくる足音から逃げた。
 
でも、追って欲しくて目の前に見えたモノに、飛び乗ってしまった。
 
 
ディーノは角を曲がった所で雲雀の姿を見失った。
人混みが途切れたところ。
その先の路肩に見慣れた車が止まっていた。
「ロマ!」
駆け寄り、窓をコツンと叩く。
「おせぇよ、ボス」
窓を開けると、車内で煙草を吸っていたのか、煙が流れ出す。
「悪りぃ。なぁ、恭弥見なかったか?」
迎えにも来なかったくせにと、内心ぼやきながらディーノは辺りをもう1度見渡す。
がロマは返事をせずに、親指で車の後ろを指さす。
それにはっとして、スモーク越しに中を伺った。何かがもぞっと動く。
 
「煙草が嫌いなのに、躊躇いなく乗ったぜ」
「らしいな。…ロマ、悪いがホテルに向かってくれ」
自分で後ろドアを開けると、黙ったままの隣の人物に紙袋を差し出し隣に乗り込む。
「寿司屋に行かなくて良いのかよ、ボス?」
ツナたちは山本の家に向かっている。そこに用があって雲雀を探していたのだ。だが、今のディーノにはそれよりも優先すべき事があった。
「コイツが行くとは思わないからな。悪いが後でツナたちに連絡取ってくれ!」
sì Capo!」
 
ゆっくりと車が走り出す。そんな中、黙ったまま雲雀は窓の外を見つめていた。
ディーノは先ほど雲雀の置き忘れた紙袋を渡しただけで、何も言わない。
だから余計に、居心地が悪い。
その上、容赦なくロマーリオは煙草を吸っている。
雲雀は我慢ができなくなり窓を全開にした。途端、雲雀の方に煙が流れてきた。
「あ、バカだな…」
「ケホッ…ちょっと、部下の躾がなってないよっ!」
「悪ぃな、恭弥。後で言っておくよ」
「今言うべきなんじゃないの?」
いつもの調子の雲雀に、ディーノはフッと頬を緩めた。
「やっと元の恭弥だ」
ハッとした。
嵌められたのだ。
ミラー越しににやつく髭男の顔が見えた。途端、雲雀は運転するロマーリオの椅子の背を蹴飛ばした。
「げっ!」
その衝撃で車がふらついた。ロマは躊躇わずブレーキを踏む。
シートベルトをしていない雲雀とディーノはもちろん、衝撃に背中をぶつけた。
「恭弥っ!」
奇しくもそこは、ホテル前。
雲雀は黙って、シートに凭れたまま腕を組んでいた。
「お前なっ…事故ったらどーすんだっ!!」
雲雀はちらっとディーノを見て、息を切らすロマーリオを睨む。
「あなたの部下が、そんなヘマする訳無いでしょ?」
ってことはだ、分かっていて蹴りを入れた訳だ。
「ボス、もう一度コイツを教育し直した方が良さそうだぞ」
ディーノはふて腐れている恭弥をじっと見つめ、その腕を取った。
「何する気!?」
腕を振り払おうとしたが、振り払えない。なんてバカ力。
「良いから下りろ!」
「言われなくても、下りるよ!離しなよっ…」
いつものセリフが出てこない。この男と居るだけで、だんだん自分らしさを失っていく気がする。
苛立ちが募る。
車を降りたところで突然ディーノは腕を放す。雲雀の腕にくっきりと朱い痕が残った。
「2度と同じことするなよ」
下りるなり第一声、ディーノは言い放つ。
「くだらない事するからだよ」
ディーノの眼光を真っ正面から受け流し、用は済んだと背を向けた。
「恭弥っ!」
「…うるさいっ!家庭教師は終わったんだろっ!?もう関係はないんだっ……いい加減目障りなんだよっ!!」
 
――――――ブチッ…
 
胸元に下げていた指輪を鎖事引きちぎる。
 
それを投げ捨てるようにディーノに放った。
「僕は群れる気も、その群れの一角を担う気もない。大人の決めた勝手なルールで勝手に戦わせて、良い迷惑だ。欲しければ誰にでも上げなよ。僕には必要の無いモノだ」
 
ディーノは足下に落ちた雲の守護者の指輪をそっと拾う。持ち主に捨てられたような指輪は、太陽の光を浴びて鈍く光った。
「コレを持つのは、お前しかいない」
背を向けた雲雀の背中に、雲雀にしか聞こえない低い声でつぶやく。
「誰も一角を担えとか、俺たちの決めたルールで縛るとか言ってない。…確かに、あの戦いは大人たちの勝手な考えだった。それは認める」
雲雀は振り返らない。
「お前は、お前のやりたいやり方で、並盛を守ればいいだろ?ただ、それにコレがあった方が動きやすいと思ったから――」
「煩いっ!黙れっ!」
ディーノは続きが言えなくなった。
雲雀が本気で怒っていることが、その背中で分かる。
自分と同じなのだと。
自分が部下をどれだけ大事にして、どれだけ守りたいと思っているか。
それに対して雲雀は、自分のすべてを自分自身で守るしか無いのだ。それもたった一人で。
 
孤独を背負っている――
 
ディーノはその小さな背中を抱きしめたくなった。
「恭弥…こっち、向けよ」
小さな肩が震えているのが分かる。
耐えている小さい背中が愛しくてたまらない。
「恭弥…ちゃんと、話がしたい」
震える背中は、ディーノが近づいてくるのに気づいている。だが、そこから動こうとはしなかった。
 
「恭弥…ごめん。……あんな一言でお前を突っぱねた」
 
後ろからそっと、その背中を腕に抱きしめる。
 
「好きだ…恭弥」
 
雲雀はそれこそ、言葉もなくその場に固まった。
 
 

続く


拍手[0回]

PR
この記事にコメントする
color
name
subject
mail
url
comment
pass   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
ええー
ええー 煮詰まってるの?
二人の会話が自然にかけてるけど…
でも ちょっと 思ったのは 顛鴛さんは
ヒバリさんにふりまわされる ディーノさんが
好きかしら? うちは ごっくんに 説教する
センセを描く事が多いので 多分 そーゆーの
とか好きなんだと思うんだけど…ネ
あっあと 靴とストール かわいい!
お洋服と合わせたのとか 見たいなあ
おしず 2008/05/13(Tue)  22:05 編集
うん。
ええ、煮詰まってますよ~
最初の勢いがないと思いません?
二人の会話が自然に見えるのは、お志津さんがディノヒバにはまってきた証拠♪

お互い描く時には、何かの基準があるよね?
確かに雲雀に振り回されているボスが好き。
最終的には、ディーノに屈する(押し倒される)ような雲雀を描きたい。(屈しないけ押し倒されるねw

センセは見た目も完璧な大人だし、世の中一番分かっているから説教できるのだと思うのよ。
ほら、獄寺って頭良すぎるでしょ?
説教出来るのって、山もーかセンセくらいなモンじゃない?
ツナは別物だし。

お志津さんにはツナがらみのセンセ話を描いて欲しいのよ。
嫉妬するセンセって、ちょっと見てみたい♪
獄寺、ぼろぼろにさせられそうww

ああ…朝から一人で萌えちゃったよぉー!
【2008/05/14(Tue)  08:09】
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
【遥か…】NO.5 REBORN!二次創作物 HOME 【遥か…】NO.3 REBORN!二次創作物
photo by 七ツ森  /  material by 素材のかけら
忍者ブログ [PR]
カレンダー
06 2025/07 08
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31
プロフィール
HN:
橘高潤
性別:
非公開
趣味:
ビーズ作り、裁縫etc
自己紹介:
家庭教師ヒットマンREBORN!・図書館戦争・ブレイブストーリー・ヒカルの碁・ガンダムSEEDシリーズなどのアニメ、漫画が大好きです。
ビーズや、裁縫などを趣味にしてます。
カウンター